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世界初の5Gサービスがカタールで開始!しかし端末やサービスはアナウンス無し

世界初を謳うOoredooだがZTEのトラブルでスタートに遅延?

山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2018年5月22日, 午後12:30 in mobile
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2018年2月に韓国・平昌(ピョンチャン)で開催された冬季オリンピックでは世界初の大規模な5Gのテストサービスが展開されました。1Gbpsを超える高速通信などを試供されたサムスン製タブレットで実際に体験することができたのです。テストとはいえ5Gの商用展開に向け業界が大きな一歩を踏み出した瞬間でした。

このテストは成功に終わったようで、次に業界ではどのキャリアが世界初の5Gサービスを開始するかに注目が集まっています。当初は2020年とみられていた各国の5G展開も、2019年にはアメリカや韓国で商用サービスが始まる予定です。また今年2月にはスイスのスイスコムが2018年末の5G開始をアナウンス。サービス開始合戦が熱を帯びてきています。



ところが中東・カタールのキャリア、ウーレドゥー(Ooredoo)が5月14日に5Gの商用ネットワークの開始をアナウンスしました。世界初を狙っていた各国のキャリアを出し抜いてのサービス開始は、通信業界における中東の存在を高める効果も狙ったものでしょう。

Ooredooによると5Gのサービスはコアネットワーク側の5Gシステムが開通する「数日後」からとのこと。サービスエリアはハマド国際空港から湾岸エリアまで、カタールの主要エリアとなっています。



では5Gではどんなサービスが展開されるのでしょうか?Ooredooによると、料金や端末はまだ何も発表されていません。つまりネットワークの構築・開通はするものの、それを利用できる端末はまだ準備されていないのです。「端末なしでネットワークだけサービスイン」とは本末転倒な気もしますが、キャリアとして公式に開始をアナウンスしている以上、「世界初の5G」を認めざるを得ないかもしれません。

現在、各国の通信キャリアは5Gのフィールドテスト行っています。たとえばドコモも日本ですでに5Gのテストを行っており、関係者へテスト状況を適時アピールしています。Ooredooも2月のMWC2018で「周波数は3.5GHz」「テスト端末で最大2.3Gbpsの速度」「同じく遅延は3.5ms」というテスト状況をアナウンスしていました。



もちろんこれは商用化された端末でのテストではありません。しかしMWC2018ではクアルコムが5Gのテスト用端末を使ったデモを行い、ファーウェイは家庭用の5G対応CPE(ホームルーター)を展示するなど、端末の商用化に向けての動きも一歩一歩前進しています。

Ooredooも5G端末をそろえてサービス開始をアナウンスするつもりだったのかもしれません。しかし端末は現在メーカーのほうで開発中であり、端末の準備ができ次第販売を開始するとのことです。ならばすでにファーウェイがアナウンスしているCPEを使ってサービスを行えばいいようにも思えますが、どうやらそう単純に端末とネットワークを組みわせて使うことはできないのかもしれません。



実はOoredooはZTEと5Gの開発で戦略的パートナーシップを結び、中東や北アフリカ地域での5Gのテスト、商用化、運用、サービス展開などを共同で行うとMWC2018で発表しています。つまりOoredooが今回開始したネットワークはZTEのインフラを主に使っていると考えられます。そうなると最初の端末もテストや相性の関係からZTE製を使う、ということになるのが当然かと思われます。

Ooredooによると最初にサービス展開される端末はCPE、セルラードローン、IoT機器となっています。そしてそのほかの端末、つまりスマートフォンなどは「数か月後」の予定とのこと。当初は公的機関でのテストや一部の顧客にテスト用途で提供される予定です。



アメリカ商務省からの制裁を受けたZTEは、現在アメリカからの機器や製品調達を行うことができません。もしかするとその影響でOoredooの5Gサービス向けの端末が間に合わなかった、ということなのかもしれません。Ooredooとしては5月中旬のサービス開始はずっと前に決めていたことで、制裁問題で端末の準備が間に合わなくても「世界初」のアナウンスはやめられなかった、というストーリーは筆者の考えすぎでしょうか?

とはいえスマートフォン向けの5Gモデムの商用化は2019年と言われていますから、いますぐ5G対応スマートフォンがOoredooから出てくることは無いでしょう。クアルコムの5G対応モデム「X50」は現在各国のキャリアや端末メーカーがテストを行っていますが、スマートフォンになるときはチップセットにこのモデムが組み込まれた形になると考えられます。



スマートフォンの登場は待ち遠しいものですが、5G端末の開発メーカーにとって5G商用サービスを謳うOoredooのネットワークは、テストヘッドとして最適な環境になりそうです。つまり世界中の端末メーカーがOoredooのネットワークでテストを行おうとカタール通いが始まるかもしれませんね。

5Gに関しては日本、アメリカ、韓国、中国に注目が集まっています。しかしオイルマネーが潤沢な中東は「いい技術があればすぐに買う」準備ができています。日本の5Gは2020年の東京オリンピック時に本格開始されるでしょう。そのころには中東各地ですでに5Gが始まっており、5Gスマートフォンを持った客が日本の5Gネットワークでローミング利用する、なんて状況になっているかもしれないのです。



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