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それって本当に5Gである必要あんの?ではなくいずれ必要になる:本田雅一のウィークリー5Gサマリー

3GからLTE-Advancedへの道のりを思い出してみよう

本田雅一, @rokuzouhonda
2019年6月5日, 午前11:01 in 5g
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前回の連載以降、テクノロジ業界では引き続き米国によるHuawei排除の話題があまりに大きなトピックで、5Gに関する新たな視点の話題は多くありませんでした。Huawei排斥問題は、5G時代における知的財産権の問題も含んでいるため関係はするのですが、今回は一歩下がって全体を俯瞰しながら5Gを考察するコラムにしたいと思います。



ところで、この連載をはじめてからというもの、取材先ならずとも、テクノロジとは関係ない業界の友人からも「これからは5Gの時代ですね〜」と声をかけていただけるようになりました。

皆さん、意外にも5Gに詳しいようで、「広帯域」「低遅延」「大容量」などのほか、大容量を活かして多数の端末が同時に基地局に接続できたり、ミリ波で光ファイバーの家庭内引き込みなしに高速回線が利用できたり、あるいはCATVを置き換えたり、効率の高さを活かした狭帯域・省電力の用途だったり......といったことまで(もちろん人によって差はありますが)スラスラと暗記しているように出てきます。

「これから世の中は5Gで変化する」
「5Gになれば、通信業界やスマホ端末機器メーカーだけでなく、普通のビジネスが変化する」
「5Gは社会構造を根本的に変えていく」


なんて話がずいぶん前から出ているのですから、そこに興味を持つのは当然のことでしょう。

でも、どんな使い方があるの? という部分を想像すると「あれ? それってLTE-Advancedでよくね?」という結論に至る用途も多いのではないでしょうか。そう。"なぜ新しい世代に移行する必要があるの?"と、真面目に考え始めると、実は5Gである必要が見えてこないこともあります。

でもね。実は必要なんです。

難しい話は少し脇に置いて、少しふり返って見ましょう

5Gといっても、導入から発展、産業への影響、社会の変革へと、続く道のりは長いもの。5Gで世の中が変わるといっても、現在はその準備が整おうとしている段階です。

5Gでの新しい無線通信技術によって、無線通信を用いたさまざまなジャンルの製品やサービスなどがより高品質になったり、これまでは不可能だと思われたことが現実になったり。その準備を整えている、ということですね。

5g

過去をふり返るならば、NTTドコモがFOMAを導入し、これからはケータイでテレビ電話ができるぜ! と喧伝されていた頃だと思ってください。そのころに生まれた子たちも、今は高校生でしょうから、オジサンしか想像できないかもしれませんけれど。

ところが3Gのサービスが始まり、通信速度が劇的に速くなると、どんどんケータイの使い方は変わっていきます。アプリケーションが充実し、リッチなコンテンツを人々が楽しむようになり、大きな経済圏を生み出すようになりました。この頃にあったデジタルコンテンツ配信ビジネスの盛り上がりは、環境の変化による自発的なものだったと言えます。

後になって"4G"と位置付けられるようになりましたが、初期のLTEはこの3Gの延長線上にあるものでした。通信技術はワンランク上がってはいるものの、ネットワークの構成をはよく似ていたのです。

3G時代に生まれたスマートフォンが爆発的に普及し、グローバルで社会インフラとも言えるほどの存在になったのは、3Gという新しい通信技術が携帯電話の通信アプリケーションを当時のパソコン+有線インターネットサービスに近いところまで引き上げたからこそ生まれたものと言えます。そこから一気にLTE-Advancedまで行き、さらにはLPWAなど省電力接続で応用範囲を拡げるところまで前に進んでいきました。

商売の種があれば何かが起きる

その背景では、さまざまな技術的取り組みがありました。

スマートフォン普及初期の頃は、キャリアのネットワーク管理担当者が「Google Mapのアプリで地図を、あんまり激しくスクロールさせないでくれ〜」と冗談交じりに話していたこともありましたが、単に無線通信技術だけではなく、基地局を結ぶ有線のネットワークが脆弱だったこともあり、増え続ける用途(=トラフィック)に頭を抱えることもあったでしょう。

「このままトラフィックが増え続けるなら、LTE導入したところで焼け石に水だ」なんてセリフ、どこかで聞いたことがある人もいるに違いありません。

しかし、それが商売の種になるならば、よってたかって改善していき、投資を繰り返していく内になんとかなるものです。3G初期から現在のLTE-Advancedまでの間には、単なる無線技術のアップデートだけではなく、その後ろ側を支えるネットワークの改良も進み、品質が高まっていきました。

5g

加えてインフラ側と無線技術がアップデートされていくことで、通信がより効率的になれば、一時的な投資コストが一巡すれば原価が下がっていきます。トラフィックの爆発により、パケット無制限の通信プランは絶滅しましたが、トータルでみれば"通信容量あたり"のコストは下がってきているため、大容量のプランが追加されるようになってきていますよね。

5Gも導入当初は現在のLTE-Advancedと同等の価格で提供されるでしょうけれど、いずれ5G対応が進んでいけば、顧客単価は下がらなくとも、通信容量あたりの単価は下がっていくと考えるのが妥当。基地局当たりの収容数も増えるため、携帯電話事業者にとっても5Gは長期的に収益性を高める(あるいは原価を下げる)効果があります。

ただ、それが"始まりにしか過ぎない"ことは、3G以降の出来事をあらためて考えて見るとわかるでしょう。

たとえば、5Gらしいアプリケーションを提供して行くには"エッジ"コンピューティングが重要だと言われています。Googleのゲームストリーミングサービス「STADIA」でも少し話題になりましたね。

どんなアプリケーションが生まれるにせよ、エッジが重要になっていくことは間違いないでしょう。ということは今後、エッジコンピューティングへの投資が集まって行く......つまり商売の種になっていき、想像を超えて進化していくということです。エッジコンピューティングの技術はまだ始まったばかりで、今後、どのような形に落ち着いていくのか、実のところよくわかっていません。しかし、実際に無線通信技術が5Gになれば、その投資成果を事業価値に変えていく動きが強まるはずです。


"必要かどうか"ではなく、"進歩すれば必要"になっていく

あまりの愚問に苦笑するかもしれませんが、あなたは4G LTEの通信をオフにしてスマートフォンを使う気になれますか? すでに3Gが搭載されていないモデルもありますが、3Gに割り当てられている電波帯域が狭くなっていることもあり、驚くほど使いものにならないと感じるでしょう。

これは少々特殊な状況ですが、欧州の田舎町で3Gしか入らない地域でスマートフォンを使っていると、昔は本当にこんな速度で我慢できていたのかと驚きます。しかし実際のところ、以前よりも3Gが遅く感じる根本的な理由は、アプリケーションやサービスが環境に対応して、より高速で低遅延の環境を想定して設計されるようになった面が大きいと言えます。

以前は動画を用いたサービスなんてほんの一握りでしたし、使っていても極めて低解像度だったものが、今はすっかり高画質かつ滑らかになっていますよね。

5Gは必要なのか? ではなく、長期的な視点で5Gに切り替わっていく中で、いつの間にか必要とされるようになる......と、禅問答のようですが、そのように考えるといいかもしれません。「あなた個人が5G端末を買うかどうか」はあなたの価値観によるものですが、社会全体が5Gになっていき、そこに適応してネットワークの構成が変わり、新しい使い方が生まれていくと予想できます。

5g

クラウドの時代になると、メガクラウド(Google、Amazon、Microsoftなどが提供するクラウド)などと、企業が用いるデータセンターが直結されるようになり、クラウドを用いたアプリケーションの構築に柔軟性がもたらされました。それと同様に、5Gがエッジコンピューティング時代の後押しすれば、各所にエッジコンピューティングを用いたサービスを提供するためのエッジデータセンター的なものが生まれるようになるでしょう。

ともあれ、どのような形に落ち着くかはわかりませんが、消費者から見えない部分が5Gに適応し始めると、いつの間にか「5Gでなければならない」事になるのだと思います。




「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



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