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大人顔負け!レベルの高さに驚くN高等学校「ICT×障がい者支援」プロジェクト発表会

全国の13キャンパスで発表会を同時中継

相川いずみ
2019年7月18日, 午前07:30 in education
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今、"新しい学び方"として注目されている角川ドワンゴ学園のN高等学校。2016年の開校以降、全国から生徒が集い、2017年からは通学コースがスタートした。元々プログラミングや文芸小説創作、職業体験プログラムなど、一般的な高校ではあまりない多彩なカリキュラムが特徴だったが、通学コースではコーチングやアクティブラーニング、プロジェクト学習などを取り入れた授業が人気を呼んでいる。

7月8日、N高等学校で「プロジェクトN」の成果発表会が開催された。プロジェクトNとは、実社会の問題をテーマとし、個人やグループで課題を考えて解決策などを発表していく学習法だ。中には年単位で取り組む長期プロジェクトもあり、N高通学コースの神髄ともいえる。

N高等学校
▲メイン会場となった代々木キャンパス。中に入ると、IT企業のオフィスのような広々としたスペースがある。

11チームが新しいICTサービスを立案・発表

成果発表会では予選を勝ち抜いた11チームが、それぞれのプロジェクトについて発表を行った。全国に13キャンパスあるため、本拠地は東京・代々木にあるキャンパスに大型モニター2台を設置し、参加した生徒達と全国のキャンパスをつないだ。今回はメイン会場となった代々木のほか、御茶ノ水、大宮、柏、名古屋、心斎橋、江坂、福岡の全8か所をつなぎ、進行していった。

代々木キャンパスには特別審査員として、吉藤オリィ氏が登場。ロボットコミュニケーターである吉藤氏は、身体障がいなどによるコミュニケーションを助ける分身ロボット『OriHime』の開発者として知られており、6月にはN高の名古屋キャンパスから中継で全13キャンパスに向けて特別講演会を行っている。

N高等学校
▲ロボットコミュニケーターの吉藤オリィ氏。

発表時間は3分間。それぞれプレゼン用の資料を用意しており、どのチームも自分達の考えたプロジェクトを堂々と発表した。今回の課題は、6~7月のテーマ「ICTサービス」をもとに、「身体的なハンディキャップを抱えている人を支援するアプリを、立案・提案する」というものだ。

N高等学校
N高等学校
N高等学校
▲1チームが発表を終えるごとに、吉藤氏から鋭いアドバイスが生徒達に伝えられる。

今回の発表会を見て、どのチームにおいても共通して徹底していたことが3点あった。ひとつめは、発表資料の完成度が高いことだ。画像素材や調査した実データのグラフなどを活用し、説得力のある資料に仕上げていた。

N高等学校
▲発表では「オリジナリティを魅力的に伝えられ、必要と感じられるプレゼンか」という点も、評価の対象となる。

2つめが、課題に対して「きちんと向き合っている」ことだ。身体的なハンディキャップを抱えている人向けということで、身近な人をリサーチしたり、様々なデータを探したりして、プロジェクトの根拠を確かなものにしようとしている姿勢が素晴らしかった。さらに、プロジェクトを進める際、事前に「類似・競合サービスはないか」ということを調査している点も感心した。

3つめは、全チームが堂々とプレゼンを行っていたことだ。N高では、この「プロジェクトN」を日常的な行っているということで、生徒達の日々の学習のたまものかもしれないが、高校生でこれだけ説得力のある発表を行える点には圧倒された。

N高等学校

チームの中には、同じ地域ではなくメンバー全員がバラバラの場所に住んでいるチームもあった。8組目に登場した「Aチーム」は仙台、京都、福岡のメンバーで、ネットを介して打ち合わせを行ったという。

外部端末と連携した2チームが入賞 

全チームの発表後、吉藤氏が1位から3位、さらに特別賞としてオリィ賞を発表した。入賞したチームと、そのプロジェクトを紹介しよう。

1位/オリィ賞 チーム「カエル」(御茶ノ水キャンパス)
1位は、どちらも素晴らしいということで、2チームが入賞。さらに、チーム「カエル」にはオリィ賞も贈られた。

身体不自由者が全国で193万人いるという調査により、筋電義手に着目した。リハビリが大変なうえ、トレーニング施設が限られているという現状を受け、ARを活用し、自宅でも一部のトレーニングを行えるアプリを提案した。

吉藤氏も、「おもしろい発想。モチベーション高めることは、ヒアリングしないとわからない」と着眼点を評価し、さらに「この先進化すると、こういうアプリになって子どもが楽しめるようになるといった将来像なども提示すると、説得力があってもっとよくなる」と、チームに向けてアドバイスを行った。

N高等学校N高等学校

1位 チーム「T5」(千葉キャンパス)
会話や聞き取り、ログ、アナウンスなどの機能を備えた聴覚障害者支援アプリ「MIMITOMO」を提案。外部端末として、ネックレスやブレスレッドなどと連携し、緊急時に振動して危険を知らせるなどの工夫を行っている。

吉藤氏も、「アプリの中だけでおわらず、適切なでバイスも付いている点が、すごくよいアイデア。聴覚障害者の支援はアプリだけだと難しい点をカバーして役に立つデバイスを外に設けている」と高く評価していた。

N高等学校N高等学校

3位 Cチーム(柏キャンパス)
口頭摘出手術をした人向けのコミュニケーション支援となる会話支援アプリ。口の動きをカメラで読み取って音声化するというもの。年間5000人が口頭摘出手術をしているのにも関わらず、使い勝手のよいアプリやサービスが少ないところから、ネットを使わなくても利用できる利便性などを工夫したという。

吉藤氏は、「ヒアリングしないとわからない課題がきちんと出ていた点がよい。完成したら口頭摘出手術をした子ども達がいる。ぜひがんばってほしい」と、着目点がよさなどを評価した。

N高等学校

最後に全体の講評として、「プレゼンも上手く、ビジネスコンテストにも出られるレベル」と評価したうえで、1位の2チームについてはは、「アプリやスマホにおさまる必要はない。あらゆるものがつながっていく中で、画面の中だけにとらわれていないのがよい」と、吉藤氏は話した。

さらに「プレゼンは聞いた人に行動させて、初めてプレゼンとなる。聞いた人の心を動かして、実際の行動をうながす。そのためには、どういう企画で、どんなデータをそろえればいいのかを考えてほしい。これらのスキルは、入試にも役立ちますし、今後社会に出てからも活用できる」と話を締めくくった。

また、分身ロボット経由で自宅から参加したまさ氏からは、「高校生とは思えないすばらしい発表でした。今日発表されたアプリは全部ほしくなりました。未来の明るい日本のために頑張りましょう」と、エールが贈られた。

N高では全員がMacBookを使用

今回の発表では、代々木キャンパスにいた生徒全員がノートパソコンを持参し、それぞれの端末で作業をしていたのが印象的だった。

近年では中学や高校入学時に、パソコンやタブレットを購入する学校が増えている。N高もそのひとつで、通学コースでは教材として最新の『MacBook』を採用している。特定の機種が決められているわけではなく、推奨スペックが例示されているので、生徒は自分のニーズにあったスペックのMacBookを購入できるというわけだ。

N高等学校
▲今回の成果発表会でも、生徒達は自分のMacBookを使い、資料を作成していた。

学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校の通学コース運営部部長である梶原純氏にお話をうかがったところ、「MacBook導入には、生徒と運営それぞれに大きなメリットがある」という。

「まず生徒の利点として、N高では柱のひとつにプログラミングがあります。特に、iPhoneなどのアプリを開発するSwift言語はmacOS環境がベストであり、さらにディスプレイの性能の良さによってクリエイティビティを刺激されます。導入する教育教材として調査した中で、性能とコストのバランスがよく、とてもリーズナブルにやりたいことが実現できることが、MacBook導入の理由でした」

運営側のメリットとしては、教員は複数のキャンバスを移動して授業を行っているため、MacBookは外付けのデバイスなしに1台で使いやすいことだという。
また、実際に3年間導入して使ってみたところ、ファイルのやりとりでは「AirDrop」機能などを大変重宝している。一方で、eスポーツをやっている生徒などは、自作したWindowsマシンを使っている例もある。

生徒の7割はiPhoneユーザーで、日常ではスマホを使うことが当たり前になっている。そうした場面でも、iPhoneと親和性の高いMacBookは使いやすいようだ。

N高等学校
▲「プログラミングの授業はMacBookで行い、エンジニアが技術的な指導しています」と話す、N高等学校の通学コース運営部部長 梶原純氏。

MacBook Proを授業に活用

今回、代々木キャンパスのチームとして登場した3年生の田邉快哉さんと2年生のイースターウッド海歌(かいか)さんに、MacBookをどのように活用しているかをお聞きした。

N高等学校
▲N高の通学コースに在籍中の田邉さん(写真右)と、イースターウッドさん。

田邊さんは、13インチMacBook Proを使っており、自宅では入学前からiMacを使っている。購入にあたっては「自分がやりたい映像は、スペックが必要だったので、フルスペックのMacBook Proを選んだ」という。

「自宅でのiMacと互換性がある点もよいですね。入学するまでパソコンを触ったことのない生徒もいますが、初心者でも直感的にわかります」

父親がApple好きだというイースターウッドさんは、小学生のころから親のおさがりでパソコンやタブレットを触ってきたという。「興味がすぐ変わるため、これまではイラストなどを描いていましたが、最近では映像にも興味が向いています。MacBook Proなら何にでも対応できる点はよいですね」と話してくれた。

2人ともMacBook Proを自分の道具のひとつとして使いこなしているようで、「今回の発表でも、資料写真をiPhoneで撮影し、グループにAirDropで送っていました。MacBook Proですぐ編集して作業できる点も楽でした」(田邊さん)、「全員がMacBookを持っているから、すぐにデータを共有することができます。AirDrop は、WiFiに頼りすぎない点が強いですね」(イースターウッドさん)と、それぞれのMacBook活用法を教えてくれた。

2人に将来の夢をお聞きしたところ、すでにインターンとして大手のレコード会社で働きつつ、フリーの映像ディレクターとしても活躍中の田邊さんは映像の道に進みたいと話してくれた。また、「人と話すことを大切にしている」と語っていたイースターウッドさんは、コミュニケーションを学びにアメリカの大学へ進学を予定している。今夏は、N高オリジナルカリキュラムの、スタンフォード国際教育プログラムに参加するという。

教育の新しい在り方を考える「N高」の独自カリキュラム

今回、成果発表会やN高の生徒達と話して感じたことは、自分達の目標、やりたいことを明確に持って行動しているということだ。N高の授業はとてもユニークで、既存の学校教育からみると、かなり型破りなイメージがあるかもしれない。それでも、プロジェクトNをはじめとしたカリキュラムはとても魅力的で、ここからどんな人材が日本のみならず世界へ羽ばたいていくのか、今回の生徒達の発表を聞いて楽しみになってきた。

今や、N高は「自分が本当に学びたいこと・やりたいことをもっと突き詰める」ことができるひとつの選択として、大きな期待が寄せられている。大きな曲がり角にある日本の教育界において、ひとつの明確な方向を示してくれているのは確かだ。そういった意味でも、今後もN高の活動、そして生徒達の活躍に注目していきたい。


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