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短期間で急拡大した「AI」は一体何を変えているのか(佐野正弘)

「SFの未来」実現にはさらなるブレークスルーが必要

佐野正弘(Masahiro Sano)
2019年7月29日, 午前11:50 in Ai
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今回は、ここ数年来で大きな注目を集めるようになった「AI」にについて、触れていきたいと思います。

多くの人がご存知の通りAI(Artificial Intelligence)は「人工知能」のことであり、大雑把に言えばコンピューターで人間の知能、あるいは人間が知能で実現している行動の一部を実現することを示しています。そうしたことからAIといえば、(スマートフォンのOSではない)アンドロイドなどSFの世界をイメージする人も多いかもしれませんが、現在実現しているのは人が知能を使ってやっていることの一部に過ぎません。

ですがその一部を実現できたというだけでも、大きなインパクトをもたらしているのは確かです。それを端的に示す出来事が、2016年の「AlphaGo」です。これはグーグル傘下のDeepMindという企業が開発した、AI技術を活用した囲碁プログラムであり、従来コンピューターがプロに勝つのは難しいと言われていた囲碁の世界で、当時世界最強と言われていたイ・セドル氏に勝利したことが大きな驚きをもたらすとともに、AIに対する注目度を大きく高めた訳です。

そのAlphaGoに用いられていたことで注目されたのが、ディープラーニング(深層学習)という技術です。これはコンピューターにプログラムなどで人間が指示する必要なく、自ら学習して結果を出すマシンラーニング(機械学習)の1つ。人間の脳の神経構造を取り入れ、多層的に学習する仕組みであることが特徴です。

ディープラーニングの理論自体は以前から存在するものでしたが、それが実用に至ったのには、近年のコンピューターの大幅な進化があります。コンピューターの性能が高まったことで大量のデータを学習させ、精度の高い結果が得られるようになったことが、ディープラーニングを実用化できる水準へと押し上げた訳です。

そしてAlphaGo以降、ディープラーニングを主体としたAI技術に対する関心は急速に高まり、AI技術を活用した製品やサービスが次々と登場するに至っています。その代表例して注目されたのが、声で話しかけて操作するスマートスピーカーの数々ではないでしょうか。

スマートスピーカーに搭載されている、アマゾン・ドット・コムの「Alexa」や、グーグルの「Googleアシスタント」などの音声アシスタントには、話しかけられた声を認識してその意図を解釈し、適切な結果を見つけて返すという、さまざまな部分にAI技術が活用されています。そうしたことからスマートスピーカーが(その呼び名に賛否はありますが)「AIスピーカー」と呼ばれ注目されたことは、記憶に新しいかと思います。

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▲「Google Home」などに代表されるスマートスピーカー、ひいてはそこに搭載されている音声アシスタントは、AI技術の活用によって実現できたものだ

日本ではほぼ同じ頃に注目されたのが、アップルが2017年に発売した「iPhone X」で初めて搭載した、顔認証技術「Face ID」です。iPhone Xに採用されたチップセット「A11 Bionic」には、機械学習処理を高速にこなす「ニューラルエンジン」が搭載されており、これを用いることで3Dによる顔認証を高速にこなしながら、日々の顔の細かな変化を学習して認識精度を高めるなど、従来にない認証の仕組みを実現したことが大きな驚きをもたらしました。

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▲2017年発売の「iPhone X」は、ニューラルエンジンを搭載した「A11 Bionic」を搭載し、高い精度の顔認証を実現する「Face ID」を搭載したことで注目を集めた

そしてAI技術の活用が広がるとともに、グーグルやアップルなどのIT大手だけでなく、ベンチャーなどあらゆるIT関連企業がAI技術を活用するようになってきています。実際に筆者が取材する中でも、多くの企業が既にAI技術を活用していると話す機会が増えており、AI技術が当たり前のものになろうとしている様子を実感しています。

その広がりを示しているのが、ソフトバンクグループを中心に設立された投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の投資先企業です。ソフトバンクグループはAI技術が今後の成長領域の1つと位置付けており、ソフトバンク・ビジョン・ファンドはそのAI技術を活用したプラットフォーム企業に多数出資。その数は80社に上るとのことです。

そうした企業の中には、ソフトバンクとの合弁により日本でタクシー配車事業を展開する中国のライドシェア事業者「滴滴出行」(DiDi)や、同じく東南アジアでライドシェアなどを展開する「Grab」、PayPayに技術提供しているインドの決済事業者「Paytm」、インドを中心にホテル事業を展開する「Oyo Rooms」など、新興の企業が多く含まれています。

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▲OYOはAI技術などを活用して1億を超えるデータを分析し、毎月9万を超える客室をオープンすることで急成長。マリオットに次ぐ世界2位のホテルブランドとなっている

これらの企業はいずれも日々収集するデータとAI技術によって需要を予測し、顧客の満足度を高めることや、素早い意思決定をすることなどに活用して事業を拡大しているという点で共通しています。ディープラーニングを主体としたAI技術は、膨大なデータから正しいと思われる結果を見つけだすのに長けているだけに、それを生活系サービスにいち早く取り入れた企業が業績を伸ばしているといえそうです。

先にも触れた通り、AI技術が注目され、実際のユーザーが利用できるプロダクトとして提供されるようになってからまだ日が浅く、その利活用を広げるのはまだまだこれからという段階でもあります。LINEが自社のAI技術を他社に提供する「LINE BRAIN」の開始を発表しているように、AI技術を持たない企業がそれを活用しやすくする環境も今後急速に整備されていくと考えられることから、AI技術の活用の本格化はむしろこれからといえそうです。

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▲LINEは自社で活用しているAI技術を、他の企業に提供する「LINE BRAIN」を発表。音声認識やチャットボット、文字認識などの技術を提供するとしている

ただそのためには、現在のAI技術が万能ではないことも知っておく必要があるでしょう。先にも触れた通り、ディープラーニングを主体としたAI技術が得意としているのは、膨大なデータを処理して適切な結果を導き出すことであり、画像認識や翻訳、需要予測などの精度を向上させる上では大きな成果を発揮していますが、人間の知能を完全に再現できている訳ではないことから、自ら考えて新しい物事を生み出すクリエイティブな作業などには適していないのです。

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▲ソフトバンクグループの孫氏は、AI技術は推論による予測に活用するのが最も適した使い方だとしている

確かにAI技術の利用拡大による効率化によって、一部の単純作業がコンピューターに置き換わり、仕事が減るなどして人間に何らかの影響を与える可能性は多少なりともあるかもしれません。ですが、まだSFのようにコンピューターが人間と台頭に会話をしたり、人間に反旗を翻したりするようなことが起きる訳ではありませんし、そうした時代が訪れるにはコンピューターの一層の進化と、AI技術のさらなるブレイクスルーが必要といえるでしょう。


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