潜入:KDDI研究所、A.U.F.L.ユーザー研究員が参加するバスツアー、先端技術体験(更新)

Hiromu Tsuda
Hiromu Tsuda, @boobyn
2014年02月16日, 午前 11:59 in au
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KDDIは、2月16日、埼玉県ふじみ野市にあるKDDI研究所の見学ツアーを開催中。今回の見学ツアーは、ユーザーが研究員となるau未来研究所(A.U.F.L.)のユーザーを対象とした一般参加型のイベント。ツアーの模様を順次お伝えします。

12月、A.U.F.L.は、神山健治監督のオリジナルアニメ「もうひとつの未来を。」を配信しています。主人公の城戸大助は「KDDI大好き」、ヒロイン水絵ゆうは「ミスau」をもじったもの。第2弾は2月28日、第3弾は3月14日配信予定。近く、予告編を公開します。 



11時30分、池袋駅に集合した、au未来研究所の研究員(参加者)。当初、参加者は10名を予定していましたが、大雪の影響で数名が断念。事前のスケジュールは以下の通り。
  • KDDI 研究所の先端技術体験・施設見学
  • アニメ「もうひとつの未来を。」原画展示
  • リアル・オープンラボ~KDDI 研究所研究員によるトークセッション
  • オープンラボラトリーKDDI 研究所選定研究テーマ
  • 「自販機で買える携帯」のコンセプトムービーの先行公開

12時、バス出発。白衣姿のガイド役が、参加者にソーシャルネットワークへの投稿自由と説明。オリジナルのお弁当が配布されました。参加者は弁当を食べながら、クイズに解答。未来のケータイの姿など、自分の意見も出します。



13時35分、KDDI研究所到着。参加研究員らは白衣に着替えました。また、A.U.F.L.の入館証を配布。見学はメディアも含めて全員同じ服装で参加します。

KDDI研究所の中島所長が挨拶。「もともとKDDI研究所のある上福岡は短波を使った無線のアンテナがあった場所です。ここから、次世代のいろいろな技術の研究を行っています。リアルとバーチャルがミートする場所です



8K映像伝送の研究、紹介

KDDI研究所では、8K映像を「送る」ための研究を進めています。8K映像の技術研究自体はNHKのほか、ハードウェアメーカーが機器開発研究を行っており、KDDIは8K映像を光回線で送ることを想定して研究しています。

映画館が4K、さらに上の8Kクラスの映像となると、家庭用としては非現実的という声も聞かれますが、研究員は「たとえば壁に映すなども考えられます」と話していました。東京オリンピックの頃には実現予定とのこと。



8K映像の横には、4KとHD映像も。奥行き感がかなり違う印象。



LTE MIMOを電波無響室でデモ(動画)


電波の反射を吸収する無響室で、LTE MIMOの実験デモ。直進する電波アルミのパネルで反射させてスループットを増幅させる理科の実験のようなデモンストレーションが行われました。



トゲトゲの部屋ですが、かたいスポンジのような素材でできています。電波だけでなく音も吸収するので、声が響きません。



大容量長距離光ファイバ技術(SDM)

KDDIによると、年率1.4倍で光ファイバー網を通るトラフィックは増加しており、100Tbpsの光ファイバーをもってしても、物理的な限界が見えています。

説明を受けたマルチコア光ファイバーは、複数のシングルコアファイバーを束ねたようなもので、コア数を増やすことで、伝送量が増やせます。現在、140.7Tbpsを実現しており、2020年頃のしょうよう化を目指して研究を進めていくとのこと。なお、シングルコアよりも構造が複雑になるため、接続部の合わせが難しくなるとしています。



テレプレゼンスによるバーチャル空間共有

テレプレゼンスというと聞き慣れないかもしれませんが、要するにテレビ会議の発展型のようなものを意味します。

人を認識して人形に切り抜いて、バーチャル空間上で遠隔地の相手とコミュニケーションが図れるというもの。すでにシスコが商用展開しており、KDDIではよりエンターテイメント要素を強めた形でデモを実施しています。

テレビ会議のような使い方だけでなく、テレワーク用途、今回のバーチャルアトラクションといった使い方を想定。



A.U.F.L.オープンラボ

KDDI研究所の研究員とトークセッション。まずは、A.U.F.L.に寄せられたアイデアの中から、KDDI研究所員が気になったアイデアについて解説。なお、KDDI研究所の所員は総勢300名、ユーザー参加のA.U.F.L.の所員(参加者)は1万3520人。



小型ヘリコプター付き携帯

ヘリカメラが周りの交通状況を伝えて、通信の中継機にもなるというアイデア。すごく欲しいと感じた。子どもといっしょに撮影するときに、自分といっしょに俯瞰した写真が撮れる。

最近、スマホで操作できるヘリコプターがある。自分の動きについてきてくれるところは実現できる。小型化もスムーズだと思う。課題は、みんなが同じケータイを持った場合に、ヘリ同士がぶつかる。交通整理が研究課題かなと思う


ステッカー・ケータイ

シールをどこかに貼るとあっという間にそこがケータイになる。ステッカーがネットの入り口になるようなイメージ。オモチャなどとの相性が良さそう。アンパンマンに貼ると、アンパンマンが話し出すとか、お祭りの時だけ使える刹那的な使い方なども面白い

成長するケータイ

成長によって、形がどんどん変わるケータイ。最近3D プリンタが成長してきているので、家庭用3D プリンタもあながちないわけではない。アイデアがつまっている




寄せられたアイデアのうち、潜在意識をイメージ化するというケータイについて、イメージボードを制作。KDDI研究所側は、「潜在意識のイメージ化はまだ先の技術」とした上で、「2100年頃にはなんとかできるんじゃないか」と話していました。



逆に実現性の高さから選ばれたのは、自販機で買えるケータイ、というアイデア。KDDI研究所では、今後の研究テーマにすると話しました。

デザインを考えて、自販機に送ると、3Dプリンタでオリジナルのケータイができるというもの。「今、携帯電話で2年に1回買うのに、契約に時間がかかる。お手軽に自販機で買わるのかなと思う。3Dプリンタで削られていく様子も見えると、お祭りの綿飴のように面白いのではないか。実現性は高い」。

なお、この自販機で買えるケータイは、コンセプトムービーも作成。用途に合わせてその場で作った、イヤホン型、メガネ型、指輪型のケータイを紹介。使い終わったケータイを自販機に戻すとリサイクルでき、新しく作ったケータイにデータが引き継がれるというものでした。

KDDI研究所の担当者は、「現実的には、汎用性のあるコアは共通で外側を作るイメージになるのではないか」と語っていました。






KDDIでは、携帯電話業界が各社同質化していく中で、KDDIの良さを伝えていく1つの手段としてA.U.F.L.の取り組みを始めました。アニメをからめたのは、アニメが好きなユーザーはWebでのやりとりも活発、という調査データにもとづいたものだそうです。

あたらしい顧客との接点によって、KDDIでは、「お客の思いや考えがすごく伝わった」と話しています。KDDI研究所の研究員も「刺激を受けた」としており、「自販機ケータイは実際の研究プロジェクトとして始めることになりました。我々もいつまでもスマートフォンとは思っておらず、ポストスマホを考えていかねばなりません。東京中に自販機ケータイが置かれる未来に期待感があります」とコメント。

このほか研究員に、先日ソニーがPC撤退を表明したことについて、研究者の立場として話を聞いてみました。ハードウェアメーカーの研究と通信の研究所は違うと前置きした上で、「次の通信方式や無線について考えていく必要があり、いつまでも今のスマートフォンのままとは思えず、我々はいろいろな提案をしていかなければなりません。今は資金もあって、比較的自由に研究ができています。研究内容は時代によってどんどん変わっていきますから、そういう柔軟性をもってやっていけば、と思っています」と話しています。

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