Kickstarterで200ドル払った「Coolest」出資者2万人、5年待って20ドルの返金。メーカーは閉鎖へ

先週は100ドルで投げ売り

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年12月12日, 午前 06:50 in Business
0シェア
Coolest

2014年、当時のKickstarter最高調達額を記録した多機能クーラーボックス「Coolest」のプロジェクトが、そのクーラーボックスを出資者に提供しないことを通知しました。このクーラーボックスに200ドルを出資したおよそ6万人のうちまだ見返りが送られていない2万人には、20ドルが支払われるとのこと。Coolestは、BluetoothスピーカーやUSB充電器、調理台、ミキサーなどを備えたアウトドア向けオールインワンクーラーボックス。Kickstarterで1台あたり185ドルからの出資募集キャンペーンを行い、1300万ドルという2014年当時の最高調達額を記録しました。

そして出資者に見返りとしての製品を送り始めたまでは良かったものの、2016年には資金が底を突き、のこりの出資者には追加で97ドルを支払うよう求めるという無茶な展開に。一方でAmazon Launchpadで定価の400ドル以下では販売しないと約束したにもかかわらず、他で割引販売をするなど問題を引き起こし、2016年に司法省からの調査が入りました。そして、この調査が2017年に和解に達した際に、出資者に対しては20ドルを支払うよう条件が盛り込まれたとのこと。

Coolestは、まだ製品が届けられていないおよそ2万人の出資者にあてた最後の文書で、製造上の問題や海外の組み立て工場のストライキ、部品のリコールが重なった上に、トランプ政権による対中関税政策が最終的に出資者への製品出荷を不可能にしたとの言い訳を展開。事業閉鎖をせざるを得なくなったとして、ささやかながら20ドルの返金を受け取るよう求めました。

また、この文書ではeBayその他の中古品売買サイトにこのクーラーボックスが登場し始めているので、今後はいまよりも入手しやすくなるだろうと余計な紹介をしています。

Coolestは先週、サイバーウィークセールと題してたったの100ドルでこのクーラーボックスを販売しており、約200ドルを支払った出資者の怒りにさらなるニトロを投下しました。しかしこれについても、会社は借入金で製品を製造しており、在庫を生産して負債の返済に充てるためと説明しました。つまりすでに払ったお金が消えてしまった出資者には製品を送ってもメリットがないため、100ドルで販売する方が会社にとっては良策ということです。

Kickstarterに限らず、クラウドファンディングは決して通販サービスではなく、出資募集プロジェクトに賛同する人が自らの意志と責任でお金を出し合うのが原則です。したがって、プロジェクトが当初の予定のどおり進まなかったり、見返りが得られない事態が起こりえるという点を理解しておかなければなりません。とはいえ、見返りの製品が手に入らず、別の場所で半額以下で売られている状況を見せられた出資者の方々には同情せざるを得ません。

ちなみにKickstarterはCoolestクーラーボックスをいまも「Project We Love」として宣伝しています。

TechCrunch 注目記事「新型コロナのソーシャルディスタンス(社会的距離戦略)を強力に支援するビデオチャットアプリ8選

関連キーワード: Business, cooler, coolest, CrowdFunding, gadgetry, gadgets, gear, kickstarter, speaker, thebuyersguide
0シェア

Sponsored Contents