辻希美から大学入試改革まで2019年のネット炎上総覧(おおつね まさふみ)

未だ失くならない炎上マーケティング

おおつね まさふみ
おおつね まさふみ, @otsune
2019年12月29日, 午後 12:30 in sns
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ネット炎上対策専門家として今年2019年のネット炎上事例を月ごとにピックアップしましたので振り返りながら紹介します。

さまざまな配慮のため、原則としてリストは
-テレビ・新聞・雑誌・商業ネットメディアで取り上げられて広く知られている
- あからさまな知名度アップのために炎上を利用していない
- 事件被害者などで本人に本質的な責任が無い場合は除外
-敬称略
-「○○で炎上した」という表現を省略

などの独自の条件を適用しています。このため、メディアが取り上げやすいという意味で芸能ニュースと政治ニュースが目立つ傾向があります。掲載基準は独断であることをご了承ください。

●2019年ネット炎上の総評

男性らしさとは、女性らしさとはという視点で、ジェンダーロール押し付けに見えるCM動画や広告が何回もネット炎上しました。また有名人が関わる麻薬所持や暴行による逮捕。人種差別的な言動によるネット炎上も目立ちます。

飲食、教育、少子高齢化対策、収入などの話題もネット炎上によく関わることが多いです。特に政治家や公的機関は「まず、あなたが解決のために動くのが仕事じゃないのか」と思われているため、他人事のように発言したり、軟式の表現をするとネット炎上します。

文化的盗用という概念も最近は目にするようになりました。日本においては、たとえば白人が日本の着物を着たり芸者の格好をしても反感を持たれることは少ないですが、アメリカでは文化的盗用として批判されます。

「辻希美、キム・カーダシアン、松本人志、はあちゅう、他YouTuberたち」などネット有名人たちは毎月のようにネット炎上で話題になります。こんな些細なことで炎上するのはやりすぎではと思われる場合も多いと考え、あえてリストに掲載しました。
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ZOZOの前澤さんは積極的なネットでの露出を去年から引き続き行っていました。このお年玉キャンペーンはRT数世界一の記録を更新しました。その後に類似企画で危なっかしい業者が真似してきたことを考えるとデメリットも大きく、企画としては配慮が必要だったと思います。

2019年の代表的なネット炎上であり謝罪会見であり芸能ニュースのNGT48騒動が始まったのもこの時期です。2019年に再び話題になったバイトテロ騒動もこの時期から始まりました。

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西武そごうに続きLOFTも女性の陰湿さをギャグとして描きジェンダー炎上。バイトテロが最大の盛り上がりを見せ、半年以上前の過去ログ動画を探してきてまで炎上する状態になりました。また人種差別や少数民族ファッションをモチーフにした文化的盗用が主に海外で炎上騒ぎになりました。



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トヨタの女性は運転が苦手というアンケートや、女性誌Domaniの働く女性はオスという表現や、江崎グリコのママの気持ち翻訳というコンテンツがジェンダー炎上になりました。公的機関が年金という深刻な問題に関して軟式な表現をして「ふざけている場合か」と反感を持たれて炎上しました。NGT48騒動が芸能ニュース的には盛り上がり、ネットでも運営批判が多く投稿されていました。


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4月1日にはエイプリルフール投稿によるお騒がせ炎上が毎年起こります。マイクロソフトのように会社として禁止する動きも増えました。

げんしりょくむら炎上は深刻な課題をやわらかく表現しようとすることの難易度の高さが伺えます。炎上芸人、炎上女優など、どんな些細なことをやっても揚げ足を取られるように炎上する芸能人が何人かいますが。話題の騒動に関わって悪役認定をされていると、普通に仕事をしただけで抗議が殺到する事態になっていました。

東池袋自動車暴走死傷事故もこの月に発生しており、「上級国民」というネット流行語が普及しました。


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年号が令和に変わり「平成お疲れさまでした」という投稿をした芸能人が炎上する事例がいくつかありました。ペットショップで犬を買うと批判コメントをされるので、保健所から引き取ったと嘘をついたことで炎上する事例もありました。犬種的に血統書付きのブリーダーが繁殖するタイプの犬だったので不自然であると見抜かれました。炎上を怖がることで雑な嘘をついてしまいもっと炎上してしまった失敗と言えるでしょう。

ツイッターで軽率なネットバトルをしてしまい、その後アカウント閉鎖をする事態になった著名人がこの月にも何人か居ました。少子高齢化問題に関わる地元講演会での発言が炎上する政治家のパターンはこの後も頻発します。


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吉本興業闇営業騒動がその後も多くのネット炎上を引き起こしました。迂闊に擁護したり言及することで批判されました。

また「低収入だけど生きがいがある生活」という表現として、2019年の水準としては比較的高収入と感じられる月30万円という数字の設定でも感覚が浮き世離れしていると炎上しました。

男性社員の育休取得を企業側が暗に妨害しているのではないか? という疑惑としてパタハラが注目されました。

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NGT48騒動が下火になり、よしもと闇営業騒動が引き続き盛り上がっていました。セブンペイ不正利用謝罪会見とならび、経営者トップの会見が炎上を収めるには逆効果になる事例が目立ちました。選挙期間に入り、SNSの投稿が普段では見られない特殊な傾向に変化した時期でした。

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津田大介さんが美術監督をした「あいちトリエンナーレ2019」が夏のネット炎上の話題をさらいました。また、いわゆるネット炎上マーケティングに特化した政治活動をする候補者も話題に。この後で長期間に渡って数々のネット炎上を引き起こすきっかけになる常磐道あおり事件も発生しました。


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台風による大きな災害が各地で発生し、救援や復興に関して炎上が発生。災害避難生活者のことを考えろという視点で、贅沢な行為や派手な行動が炎上しやすい時期でした。芸人の過去のギャグが掘り返されて人種差別的だと批判されるなど、イジる芸により厳しい状況になったと言えるでしょう。


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表現の不自由展は長期間に渡って炎上の話題が尽きません。香港デモの影響で、中国と台湾と香港などの問題がネット炎上することが目立ちました。吉本興業芸人の京都市観光振興企画がステマではないかと批判をうけ、2019年ステマ疑惑ブームがこの月から開始。献血ポスターの漫画コラボへの批判により議論が盛り上がました。

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大学入試改革の騒動が英語試験をキッカケにこの月に始まりました。桜を見る会騒動など、政治ニュースがネット炎上視点において発生数も上昇傾向に。東大大学院特任准教授がAbemaTVにて迂闊なセキュリティ分析を発言したことがキッカケで堰を切ったようにネット炎上していきました。


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ディズニーのアニメ映画のレポート漫画がステマではないかと炎上。この騒動をきっかけに過去の同社他作品の漫画も投稿タイミングから同じプロモーション手法だと推測され、さらなる騒動になりました。

■所感
大半のネット炎上はうっかりした発言からくる事故のようなものが大半ですが。逆にネット炎上を注目集めとして利用する、いわゆる意図的な炎上マーケティングという手法を使う人が増えたと感じました。

特にYouTuberは悪評判でも良いので再生数を伸ばせば収益に繋がりやすいというシステムが影響していたと思います。Google側の規約変更で炎上マーケティングが有効じゃない方向に対策されようとしています。

過去に「誤発注したので安売りします」というバズがありました。最近は品切れ商法、生産終了商法として意図的に仕掛けられているのではという事例もあります。公園清掃ボランティア動画はヤラセ行為だ! という指摘から始まったネット炎上が、実は告発するほうも仕掛け人のヤラセ行為だと発覚して更に炎上した事例もありましたから。

 

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