ESA、月の砂から酸素を取り出す試験プラントをオープン。月面で空気と燃料を生成する技術

2020年代半ばには月で動き始める?

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年01月20日, 午後 05:30 in Space
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ESA-A. Conigili
欧州宇宙機関(ESA)が、レゴリスと呼ばれる月の砂から酸素を作り出す装置を開発、試験運転を開始しました。この装置はレゴリスから溶融塩電解と呼ばれる方法で酸素を取り出すことが可能で、将来月面に基地を建設し飛行士が生存するための呼吸と燃料に必要な酸素を供給可能とします。レゴリスはその成分の45%が酸素で構成されるものの、ほかの金属やガラス成分と強く結びついている状態で、これまでは酸素を取り出すために非常に高温にする必要がありました。ESAの装置では、これをレゴリスを溶かさない程度の低温で溶融塩電解法によって酸素を取り出せます。装置は現在、レゴリスを模した材料を使ってテストが行われています。

この方法はレゴリスから酸素を取り出しつつ、基地の建設に必要な合金を作り出すのにも使われます。金属を作り出せれば、故障した機器の修理材に加工もできると考えられ、月面での生活実現に力強い材料となるはずです。

現在、装置は酸素を作り出せるだけの段階であり、それを貯蔵することはまだできません。また、 酸素を取り出してから作る合金についてもどの種類の合金が最適かを決定しておく必要があります。ESAは現在の最終的な目標は、2020年代半ばを目処とする最初の技術実証で、月で持続的に動作できる「パイロットプラント」を設計することだとしています。

そのプラントの開発が実現すれば、飛行士たちが月面に装置を設置して長期間とどまれるまでそれほど時間はかからないかもしれません。

 

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